児童同士で学び合い 八峰町・八森小学校   2009-10-01

  

 

学び合い』メールマガジンで秋田県の八森小学校の記事をアップして欲しいとありました。

記事を抜き出したものがありましたので,写真はありませんが、アップさせていただきます。

3日に開催される宮城のセミナーでは、 『学び合い』の実践報告として、下記の記事で紹介されている秋田県の毛利康弘先生がお話して下さるそうですよ。私もお伺いしたいのですが、学校の文化祭と重なってしまい参加できなく残念です。



児童同士で学び合い 八峰町・八森小学校

 6年生の授業では、席を自由に離れクラス全員が教室中を動き回り問題の答えを説明し合う(写真の説明文章) 

 全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で、3年連続で全国トップの成績を収めた本県。昨年、小学6年の市町村別平均で県内トップだった八峰町では、町立八森小学校が「学び合い」学習を取り入れた理解力の向上に取り組んでいる。(石黒慎祐)

 2年生の算数の授業では、10の位が0の場合の繰り下がり計算を学ぶ「102引く65の筆算の仕方」に取り組んでいた。

 「言葉を使って説明しましょう」。担任の原田法胤(のりつぐ)教諭の合図で、児童は隣同士がペアになり、「10」「100」と書かれた四角いカードを台紙に置きながら、「10の位が0だから100の位から…」と、交互に説明し合っていた。

 高学年になると、学び合いはクラス全体で自由に意見交換する形に発展する。

 6年生の算数の授業では、「ペンキは4分の3デシ・リットルで5分の2平方メートルの板を塗れる。1デシ・リットルでは何平方メートル塗れるか」という問題の解き方を学んでいた。

 「答えを出す計算式を、その根拠を含め全員が説明できるようになりましょう。始め」。担任の毛利康弘教諭が声をかけると、約30人の児童は一斉に立ち上がった。

 児童はまず、5、6人のグループを組み、ノートに書いた計算式を見せながら解き方を説明し合う。時々、「なんでそうなるか分からない」と反論意見が出る。グループで納得すると、今度は一人ひとりが全員を回って説明し合い、ほぼ全員が正答の説明を出来たところで、授業は終了した。

 「席を自由に立つなんて、一見すると学級崩壊でしょう」と毛利教諭。ただ、「教師1人なら教え方は1通りだが、30人の子どもが説明し合えば30通りになる」と強調した。

 6年生の太田みはるさんは、「分かったつもりで説明しても、友達に質問されると分かっていなかったことに気付く。すごく集中するし、みんなで考える方が楽しい」と話していた。

 学び合いは、八峰町立の旧観海小が3年前から取り入れていた学習法で、同小を含む3校が統合し今年4月に誕生した八森小に引き継がれた。

八森小はこのほかにも、保護者や地域住民が積極的に学校に参加する。授業の「ゲストティーチャー」として教諭と一緒にチームティーチングをしたり、民話や絵本の読み聞かせ、総合的な学習の時間での山歩きや釣りの指導をしたりする。

 三輪明美校長は、「家庭、地域でもしっかりと親の目が行き届いている」と話す。


 八森小は、今年の全国学力テストで、活用力を試す「B問題」で、特に結果が良かった。さらに、「学校の授業時間以外に1日どれくらい勉強をするか」「家の手伝いをしているか」といった調査でも、県平均より良い結果が出ているという。

(2009年9月19日 読売新聞 秋田版)



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